伊東文具店
文具・本・CD
文具・本・CD
「まちと歩む本屋」
インタビュー先:伊東文具店 齋藤一美さん
電話番号:0192-53-2210
営業時間:9:00~19:00
定休日 :なし(全館休館日のみ休み)
ウェブ :http://www.yamajyu.info/smarts/index/1/

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奇跡の一本松ボールペン |
■段ボールの上に乗せた鉛筆と消しゴムから始まった

震災からわずかひと月と少し、2011年4月15日に仮設店舗にて営業を再開した。学校も再開される中で、子供たちがノートやペンを買う場所が必要だったので、多くの人の支援を得ながら営業を始めた。この年の12月15日には竹駒駅近くの仮設へ店舗を移し、本の取り扱いも再開する。さらに2012年10月には竹駒町相川へ移転。この頃はより敷地も広がり、CDの取り扱いも始める。
3度の移転の中での変化は、本のニーズだった。「最初は(支援に来てくれた方や、支援してくださった方へのお礼の品として)震災関連の本が売れていたが、次いで(仮設住宅のため)収納術に関する本や、趣味を扱った雑誌が売れるようになってきた。生活が出来るようになってきたからだと思う。」と、最初の仮設店舗からお手伝いをし、二店目から従業員として戻って来た齋藤さんは語った。
竹駒町相川の仮設店舗 |
3度の移転の中での変化は、本のニーズだった。「最初は(支援に来てくれた方や、支援してくださった方へのお礼の品として)震災関連の本が売れていたが、次いで(仮設住宅のため)収納術に関する本や、趣味を扱った雑誌が売れるようになってきた。生活が出来るようになってきたからだと思う。」と、最初の仮設店舗からお手伝いをし、二店目から従業員として戻って来た齋藤さんは語った。
■アバッセに出店して
アバッセに出店してからは、客層にも変化が出てきている。以前の仮設までは年配の利用者が多かったが、最近では高校生が増えてきているという。そのほかにも、震災以前まで利用していたお客さんが戻ってきたり、同じく出店している店の方との交流や、図書館とのコラボイベントの企画を行うなど、新たなコミュニティが、アバッセを中心に出来始めているようだ。
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震災・郷土に関わるコーナーが設けられている |
■まちの本屋さん
陸前高田出身である齋藤さんは、学生時代から伊東文具店さんにお世話になってきた。そして自身が働くようになってからは、同じように高田の子を見続けてきている。大人になってから「伊東文具店の店員さんですよね」と話しかけられることがあったり、伊東文具店さんにアルバイトに来ている子のお姉さんが、齋藤さんが接客をしていたお客さんと発覚することもあった。伊東文具店は高田の人を見守り続け、一緒に時間を過ごしてきているまちの本屋さんなのである。
そんな伊東文具店は、高田の新しいまちの中心となる、アバッセに入店している。このようなまちの変化を、伊東文具店と同じく高田のまちから見つめる齋藤さんは「とにかく見に来てほしい」と語った。「皆さんのおかげでここまでこれた。頑張っているという姿を見に来て欲しいし、皆さんに恩返しをしたい。」高田に以前以上の活気が戻ってくる日は、もうすぐかもしれない。

インタビュアー:岩手大学修士一年(A.M)
インタビュー実施日:2017/11/25

インタビュアー:岩手大学修士一年(A.M)
インタビュー実施日:2017/11/25
宮城県仙台市出身です。大学入学を機に盛岡にきました。陸前高田には、今回で三回目でした。大学入学直後に来た時は、(語弊を恐れずに言うと、)まだ何もなかった高田の町が、去年、そして今年とどんどん変わってきていて、それこそ奇跡の一本松のように、まちと皆さんから強い活力を感じています。この変化を、もっと多くの人に見て欲しいです!