高田松原商業開発協同組合
「高田のまちを復活させたい」
インタビュー先:
「アバッセたかた」代表法人 高田松原商業開発協同組合理事長 伊東孝さん
電話番号:0192-53-2111
■アバッセの前身「リプル」が消えた~突然の強い揺れ~
高田松原商業開発協同組合は約20店舗のお店が入っている共同店舗リプルを経営していた。いつも通り過ごしていたところに、突然の緊急地震速報と強い揺れ。伊東さんたちは、リプルにいたお客さんを優先して全員を駐車場に無事避難させた。実は リプルでは毎年、災害に備えた訓練(火災と津波)があったので、無事避難させることができた。従業員はまとまって避難場所へと避難したので、全員無事だったという。訓練の成果が出たのではないだろうか。しかし、少し高いところにあるシルバー人材センターに避難する途中で、他の避難場所を目指すために別行動をとられたお客様の中には、命を落とされた方もいる。お客さんも含めて一緒に逃げることが必要だと言う。
■アバッセの誕生~ゼロから生まれたアバッセ~
2017年4月27日アバッセたかたOPEN! |
OPENに合わせて出店も並んだ。 |
あいさつする伊東理事長 |
民設民営の施設のため、建設費の調達はもちろんのこと、被災したリプルが負っていた債務の処理も課題となった。幸い、国の津波立地補助金、中小企業基盤整備機構からの高度化資金の借入を受けることができ、旧債務も買い取ってもらえたため、家賃を抑えて事業に着手することができた。こうして、かさ上げと区画整理事業を経て、震災から6年後の2017年4月、ついに現在の場所にアバッセが開業できた。何もない土地から建物を作るというのは前例がなく、相当の覚悟と行動力が必要ではなかったかと思う。
伊東さんは当時のことを振り返り、「本当にできるだろうか、かさ上げした場所で大丈夫だろうか」という批判的な意見もあったが、実際にかたちができてくると、見方も変わってきて、中心市街地でやっていこうという人も増えているという。
■現在のアバッセ(地域密着型の賑わいがあふれる施設)
現在アバッセでは四つの事業主体によって運営している。
① 高田松原商業開発協同組合(専門店街14の事業者)
② 陸前高田再開発株式会社(マイヤ、しまむら、ドコモショップ、クリーニングママ号、ATM)
③ 株式会社ツルハ(ツルハドラッグ)
④ 陸前高田市(市立図書館)
アバッセに入る店は、まず商工会で募集した。ここに入っているお店には旧リプルに入っていた店が多いが、新たな入居者も募集し、こんな店があったら良いね、という種類の店舗には入居を呼びかけた。そうした取り組みのなかで、現在の地域密着型の店舗構成ができた。
■挑戦し続け、見えて来たもの~たかたへの愛情~
インタビューの時、伊東さんは次のように述べた。
「(ある程度の)やらなければならないという『覚悟』をした。ただ、大変なことをしてきたという意識はなかった。『高田のまちを復活させたい」』、『高田が好きだ』、と言う思いが根底にあり、そういう人が何人もいたので、『よし、やろう』と言う気になれた。」、と。
伊東さんをはじめ、たくさんの人々のこうした熱い思いが集まって、アバッセが今ここに存在する。今では多くの人が集まれる拠点、買い物ができる拠点になっている。七夕まつりや産業祭りなどのイベントもここでできるようになり、賑わいの起点となりつつある。
これからは、アバッセを核に、周りのお店も巻き込み一体的な運営ができることを目指したい、と伊東さんは言う。たとえば年末の大売り出しや初売りの売り出し、お盆などのイベントの時はアバッセ全体としてアクションを起こすのが理想なのだとか。
賑やかで、自然と人が集まるようなまちにしていきたい、という思いが伝わってくる。そして、これからも伝わり続けていくことを願っている。
インタビュアー:岩手県立大学 総合政策学部 三年 千田萌実
インタビュー実施日:2017/11/26
わたしはアバッセでインタビューをしてみて、たかたのことを好きでだからこそたかたを元気にしたい、という気持ちをもった人がたくさんいることを改めて実感した。たかたに対する愛にあふれていて、その結果としてこのような素晴らしい施設が形づいたのだと思い感動している。とても素敵な施設だと感じた。